攻略1周目Chapter Ⅲ

南ヴァレリアの解放

古都ライム

古都ライムに奇襲をかけたデニムたちは、 ひとりの剣士が暗黒騎士率いるバクラム軍に追われている場面に遭遇する。

大きく迂回して古都ライムへ到着。 そーっと。

虫の声が重なる厳戒態勢の敷かれた夜の町。 盲目の男が検問にかかります。

バクラム兵を率いる暗黒騎士オズマは、 その男の顔をみて驚きを隠せません。

その最中、 突然現れた解放軍を発見して驚く兵士の動揺に、 迷わず斬りかかる座頭市。

男の身を案じるオズマは戦闘を避けようとしますが、 同胞でもない彼女の命令に対して従順になれないバクラム軍は、 自軍の防衛を優先して戦闘開始。 ハボリム救出ミッションのスタートです。 義理はないけど 「敵の敵は味方」 の構図になりました。

積極的でないとは言え、 暗黒騎士団のコマンド級ともなるとその破壊力は並ではありません。 夜なのにこの眩しさ。 さながら未知との遭遇のよう。

残り少ないHPを気にもかけないハボリムの特攻姿勢にはたいへん苦慮。 救命物資の投擲を繰り返して敵の撤退まで延命を継続しました。 オズマは盲目の剣士の正体に疑問を抱えたまま、 追い詰められて戦場を離脱。

盲目の剣士

古都ライムに駐留するバクラム軍との戦いの中、 盲目の剣客・ハボリムと出会ったデニム。 暗黒騎士団に恨みを持つハボリムは、 解放軍への参加の意思を表す。 それをデニムは快く迎えた。

解放軍へ加わりたいというハボリム。 暗黒騎士団に恨みを持つローディス人─ということ以外は自分のことを積極的に語ろうとしません。

しかしデニムは彼を仲間に迎えます。 どうもデニムは簡単に人を信用してしまう嫌いがあるような気がして心配なのです。

フィダック城西

『白鳥城』の城門前。 内乱時に補修され、 現在は二重の城壁で守られている。

孤高のマーキュリー。 ソードマスターなんですが、 職業柄彼は踊るんすよね。 いや、 踊りではなく 「舞」 っていうのかな…。

城壁という絶好の地理的条件を捨てて、 この人はみるみるうちに大階段を降りてきちゃうんですよ。 ヒラヒラと優雅に舞いながら。 桜吹雪の中、 鼓の音までさせちゃって。

最終的にこの花道まで来てしまって、 なおも 「舞」 ですよ。 敵に囲まれながら。 そして斬られて死ぬのでした。

オズマとバールゼフォン

解放軍の手によりフィダック城陥落は目前に迫っていた。 そんな中、 暗黒騎士のオズマはライムで出会った盲目の剣士のことで、 バールゼフォンに詰め寄っていた。

反逆の後に獄中で死んだとされるかつての婚約者ハボリムをライムで目撃したオズマ。 ハボリムの兄であり、 現在の婚約者となったバールゼフォンにその事実を問いただします。 死んだと言い張るバールゼフォンですが…

そこに解放軍が城門を突破したとの報が入り、 この話は中断されます。 オズマは総長タルタロス離脱の手配を、 バールゼフォンはオズマの弟オズと共に解放軍の迎撃に向かいます。

フィダック城城内

退却を始める暗黒騎士ランスロットを追うデニムたちの前に、 暗黒騎士バールゼフォンとオズが立ちふさがる。

城内へ進入を果たしたもののそこは無人。 …かと思ったらカチュアが1人。 でも様子がおかしい、 喪服…。 やさしい笑顔で近寄りつつ─

突然の不意打ち!

驚きのあまり言葉を失うデニム。

そう、 失恋をこじらせた女の成れの果てがこれです。 ジャイアン殺して僕も死ぬ! デニムを殺して姉も死ぬ!

「ここにいたのか、 カチュア。 」 ─とタルタロスが姿を現します。 それもずいぶん親しげな感じで。 カチュアはすっかり連中に取り込まれているようです。 家出娘がこれ見よがしに好ましくない連中と行動を共にするパターンは、 この時代からすでに存在したことがわかります。

タルタロスはカチュアを連れて悠々と退却。 代わってバールゼフォンとオズが立ちふさがります。

上官を殺し、 主君を殺し、 バルマムッサを焼き払っただけのことはある! ──それが覇者たる資格、 資格をもつ成功者!

なんだかこれまでの敵とは格の違いを感じさせるよ、 バールゼフォン。

一方のオズは言動が軽く、 世の中を舐めきってる印象。 この口の悪さに反して成績は士官学校の首席。 顔立ちに似合わぬ大斧を得意とし、 魔法属性は炎、 さらに病的なまでのサディストで、 あのオズマの弟にしてシスコンという、 ここまで完璧な悪役、 見たことあります?

前菜は熱く煮えたぎった鉛のスープだ。 スプーンがなくても気にするな。 喉を切り裂き、 流し込んでやる。

「いい加減にせぬか、 オズ!」 とバールゼフォンが止めるまでこの調子。 追い詰められても─

チッ、 やべーな!
──そろそろ潮時なカンジってヤツ?

─と、 軽い調子を変えようとはしません。 それに対しデニムが放った言葉がこちら。

この挑発で頭に血が上ったオズは 「このヤロー、 ナメやがって!」 と撤退の機会を逸し、 ここで命を落とすことになります。 敵コマンド級を凌ぐデニムの心理戦スキルは、 ヴァレリアの救世主としての頭角の表れか、 はたまた毒舌の姉の影響か。

オズを失ったバールゼフォンは撤退。 ここに解放軍は暗黒騎士団をも破り、 フィダック城を制圧したのでした。

魅力的なセリフの多いこのステージ、 その発生条件をこちらに詳しくまとめました。

タイミングオズバールゼハボリムセリフ
バールゼフォンAT---「良い眼をしておるな、 小僧! 覚悟もできているし、 剣に迷いがない! 上官を殺し、 主君を殺し、 バルマムッサを…
オズAT~80%50%~-「ヨォ、 坊主! オレの姉貴が随分と世話になったようじゃないか!」 「姉貴?  ──あの女の暗黒騎士か? …
デニムAT40%~40%~-「父さんはどこだ!  どこへやった!!」 「何のことだ?」 「バールゼフォン、 その小僧は、 あの神父の、 …
バールゼフォンAT-50%~いる「ハボリム、 貴様はここで何をやっているのだ! 命を助けてやったこと、 恩を仇で返すのか?」 「その声は…
オズAT50~80%50%~いる「本当に生きてたんだな、 ハボリム。 とっくにオッ死んだと思ってたぜ!」 「──オズか、 久しぶりだな…
バールゼフォンAT~80%40%~いる「ハボリム、 貴様は助けるに値しない男だったな。 我が恩を仇で返そうとは…。 母上も悲しまれような。 …
バールゼフォン負傷存命10~40%-「時間稼ぎは十分だな。 そろそろ脱出させてもらうとするか。 無理をするなよ、 オズ! 命を失っては何も…
バールゼフォン退却存命~10%-「そろそろ限界だな! 引き上げるぞ、 オズ!」 「先に行ってくれ、 バールゼフォン! アンタが脱出する時間を…
バールゼフォン退却死亡~10%いる「オズを失いながら、 この場を立ち去らねばならんとは」 → 「ハボリム、 その命、 今しばらく預けておくぞ!
バールゼフォン退却死亡~10%いない「オズを失いながら、 この場を立ち去らねばならんとは」 → 「この借りは必ず返すからな、 小僧! 覚えているがいい!!
オズ負傷~20%40%~-「チッ、 やべーな! ──そろそろ潮時ってカンジのヤツ?」 「逃げるつもりか、 この腰抜けめ! 弱いヤツほど…
オズ死亡-退却前-「オズ!?」 「あ、 あれ? こんなところで死ぬはずじゃ……?」 「愚か者め!! 引き際が肝要といつも言って…
オズ死亡-退却後-「なんてことだ…、 このオレがこんな小僧に敗れるのか……? ね、 姉さん……たすけて……たすけてよ……
退却と死亡が同時---「オズを殺したな! この代償は高くつくぞ!! 覚えているがいい!!

このステージで交わされる会話からわかることは─

  • ハボリムはバールゼフォンの弟
  • 2人は互いを逆賊だと主張
  • バールゼフォンは父と元老院の議員を殺害
  • バールゼフォンは母も毒殺
  • バールゼフォンはその行為を救国のためと主張
  • ハボリムはオズに眼を焼かれた
  • ハボリムは裁判の中で暗黒騎士団への協力を拒んで有罪に
  • オズマは水面下で陪審員を買収してまでハボリムを救おうと尽力していた
  • ハボリムはそのことを知らなかった

これらの事実から推測できるバールゼフォンという人物の人間性です。 これまでの発言から彼は私怨に駆られて行動するような人間でないことは推測できます。 このことから両親の殺害も個人的な動機に基づくものなどではなく、 彼が心から祖国を憂いだ結果としての行為であることも推測できます。 彼の中には彼なりの揺るがない正義とそれを実行する覚悟があり、 また実行した実績もあることがわかります。

同様にオズの人間性についてです。 「神父はどうしたんだい?」 とはボード砦にてオズが姉に尋ねた際の言葉。 なんとも口調が優しいではないですか。 つまり姉の前では優しく理想的な弟を演じているわけです。 一方、 その陰では姉の恋人の眼を焼くという残虐行為を楽しむサイコパス。 ボード砦でセリエを惨殺したのも姉がその場を去ってからでした。 どうです? こんな完璧な悪役、 見たことないでしょ?

そしてデニムの 「弱いヤツほど吠える」 発言。 低空飛行を続けていた私の中のカオスフレームがここにきて100%を突破しちゃうのも無理ありません。

最後に姉オズマについても。 オズと最も近しい存在でありながら、 彼の二面性・残虐性に気づいけていないところに彼女の本質を感じます。 要するに彼女はピュアなのですね。 弟のことはずいぶん可愛い存在として感じていたのではないでしょうか。 逆賊とされてもなおハボリムを愛し、 彼を救おうとしていた話からも彼女の純真さが伺えます。

ハイム城

ところ変わって夜のハイム城。 バクラム軍の本丸です。 その地下牢に繋がれたこの騎士は…。

歴史が加速してまいりました。 いよいよ最終、 第4章が始まります。